株式会社の解散・清算手続きの流れ
会社の解散・清算
会社が解散する理由は様々ですが、一般的な理由には以下のようなものがあります。
業績不振:会社が利益を上げることができない、経営が維持できなくなった場合。
経営者の引退・死亡:経営者が引退したり、亡くなった場合、後継者がいない場合。
事業の縮小・拡大:会社の事業が縮小・拡大した場合、経営の合理化や再編成を目的として、急遽・再編する場合。
法的問題:法律を保留した場合、破産手続きを開始された場合。
組織の混乱・崩壊:会社が混乱・崩壊された場合。
なお、会社が撤退した場合でも、その事業を引き継ぐことを目的としたM&A(合併・交渉)や、事業承継によって事業を継続できる場合があります。
株式会社の解散・清算手続きの流れ
株主総会の決議
解散と解散に伴う清算人の選任
株主総会議事録が作成されます
法務局へ解散・清算人選任の登記
法人が解散したときは、破産手続開始の決定による場合及び、定款に別に定めがある場合等を除き、代表取締役が清算人(1名でOK)となります。
解散及び清算人については、登記が必要(登録免許税39000円)です。
□株主総会議事録
□定款
□就任承諾書( 社員総会議事録で、清算人が就任を承諾したら不要 )
□印鑑届出書
□印鑑証明書
□株主リスト
□委任状(司法書士)
各役所に解散の届出
解散・清算人選任の登記が終了すると履歴事項証明書が発行されるようになります。
履歴事項証明書とともに 各役所に解散の届出を提出
財産目録 貸借対照表の作成
清算人は会社の財産を調査し 財産目録と貸借対照表を作成します
作成した財産目録と貸借対照表は 株主総会の承認を得て会社に保管
債権者保護手続き
解散した後、遅滞なく、債権者に対して一定の期間内(2カ月を下回らない期間)に請求を申し出るよう催告する内容の公告を官報に掲載しなければなりません。(定款で定められた方法でも公告)
また、債権者として把握されている者に対しては、個別に催告する必要があります。
解散確定申告書の提出
解散日から2ヶ月以内までに概算日までの確定申告を行います
残余の財産の確定分配
清算人は、売掛金等の会社の債権を回収し、買掛金や借入金など会社の債務を支払います。
全ての債務を支払ってもまだ財産が残る場合は、株主に分配し清算します。
清算確定申告書の提出
残余財産の確定後、1ヶ月以内に税務署に清算確定申告を行い、所得があれば納税します。
決算報告書の作成 承認
清算人は清算事務が終了すれば遅滞なく決算報告書を作成し、株主総会を開催して清算事務報告の承認を受けます。この承認により、はじめて会社の法人格が消滅することになります。
清算決了の登記
株主総会で清算事務報告の承認を受けてから2週間以内に、清算結了の登記申請を行います。
必要物は以下のとおりです。(登録免許税2000円)
▢株主総会議事録(決算報告書含む)
▢株主リスト
▢委任状(司法書士)