高齢者福祉 訪問介護(居宅サービス)の指定(許可)基準とその流れ

 

訪問介護サービスの指定(許可)基準とその流れ

 

 

福祉・介護型サービスの種類

福祉・介護型サービスは大きく分けて三つに分けられます。

障害者福祉

障害のある人も普通に暮らし、地域の一員としてともに生きる社会作りを目指して、障害者福祉サービスをはじめとする障害保健福祉施策を推進、障害者制度の改革にも取り組む。

障害福祉サービスの種類(出典 厚生労働省)

介護・高齢者福祉

高齢者が、介護が必要になっても、住み慣れた地域や住まいで尊厳ある自立した生活を送ることができるよう、質の高い保健医療・福祉サービスの確保、将来にわたって安定した介護保険制度の確立などに取り組む。

介護サービス事業は大別すると居宅サービスと施設サービスとに分けられます。

 

生活保護・その他の福祉

生活保護、ホームレス対策など生活に困っている人々への支援や社会福祉法人制度の整備、社会福祉士・介護福祉士の育成、ボランティア活動の推進など社会福祉基盤の整備。

 

 

 

介護保険サービス事業所指定許可の種類

介護保険サービス事業は下記のように分類されています。

 

介護サービス事業は大別すると居宅サービスと施設サービスとに分けられます

居宅サービス事業とは介護保険を使う利用者が基本的に自宅にいながら利用できる介護サービス事業です

施設サービス事業とは施設などに入居して受ける介護サービス事業です

 

介護保険サービス事業を提供する事業を行いたい方はそれぞれに対して指定(許可)を受けなければなりません。

 

 

居宅サービス事業系

訪問介護系

(介護予防)訪問介護(ホームヘルプサービス)
(介護予防)訪問入浴介護
(介護予防)訪問看護
(介護予防)訪問リハビリテーション
(介護予防)居宅療養管理指導

通所介護系

(介護予防)通所介護(デイサービス)
(介護予防)通所リハビリテーション(デイケア)
(介護予防)短期入所生活介護(ショートステイ)
(介護予防)短期入所療養介護(医療系ショートステイ)
(介護予防)特定施設入居者生活介護
(介護予防)福祉用具貸与

その他

(介護予防)福祉用具貸与
特定(介護予防)福祉用具販売
住宅改修(リフォーム)
居宅介護支援事業(ケアマネージャー)

 

施設サービス事業系

介護老人福祉施設
介護老人保健施設
介護医療院

 

訪問介護・通所介護許可の種類

下記の訪問介護事業を行おうとするときには、あらかじめ行おうとする事業指定(許可)を受ける必要があります。

指定事業所許可権者は主に県知事ですが、 政令指定都市の場合市長になります

静岡市浜松市の事業所に関しては政令指定都市なので各々の市役所に事業指定申請書を提出します。

 

訪問介護

日常生活の困難になった要介護者の自宅へホームヘルパー等が訪れ、入浴、排泄、食事等の介護、掃除、洗濯等、通院時の外出移動サポートをするサービス

※予防訪問介護は平成30年4月までに各市町管轄の介護予防日常生活支援総合事業に移行しています。

(介護予防)訪問入浴介護

介護を受ける要介護者に対して、看護・介護職員が入浴車等で居宅等に訪問し、浴槽を提供して行われる入浴の介護サービス

(介護予防)訪問看護

居宅等において看護師等により要介護者に対して、療養上の世話又は必要な診療の補助を行うサービス。

(介護予防)訪問リハビリテーション

居宅等で要介護者について、その心身の機能の維持回復、日常生活の自立を助けるために行われる理学療法、作業療法、その他必要なリハビリテーションサービス。

(介護予防)居宅療養管理指導

居宅等で要介護者に対して、病院、診療所、又は薬局の医師、歯科医師、薬剤師等により行う療養上の管理及び指導サービス。

 

 

 

事業所指定の流れ

1 準備

法人であること。(病院、診療所、薬局が行う場合等は除く)
・ 法人の定款に、当該事業を実施することが記載されている必要があります。

2 事前相談

指定申請を行う前(施設の新築、改修の前等)に、県の担当者に相談し、指定申請を行う前(施設の新築、改修の前等)等指定(許可)要件を確認
入所系、通所系のサービスは、建物が建築基準法及び消防法に適合している必要があります。

3 指定申請

「指定申請書添付書類チェックリスト」を確認の上、指定申請書類を準備
(書類がすべてそろっている必要があります)
(持参又は郵送(簡易書留等で)可

4 審査

指定(許可)基準に対する適否審査
(欠格要件該当者、人員の過不足、設備・施設の状況、運営規程の内容等)を確認
通所系・短期入所系・特定施設入居者生活介護は、現地調査を行います。

5 指定(許可)

指定審査結果通知書が送付。

指定日は、原則として毎月1日又は15日となります。

 

 

事業所指定の注意事項

事業開始予定日の少なくとも1か月前までに指定申請書の提出が必要です。

介護職員処遇改善加算については、算定を受けようとする月の前々月の末日までに介護職員処遇改善加算届出書等の提出が必要です。

事業所指定審査先

※ 県の担当(各班にサービスごとの担当者がいます。)
賀茂・東部地区・・・福祉指導課介護指導第1班 054-221-2409,3282,2965,2979
中部・西部地区・・・福祉指導課介護指導第2班 054-221-3256,2529,2531,3243
(静岡市、浜松市を除く)

審査手数料

居宅サービス:1サービスにつき20,000円
介護予防サービス:1サービスにつき15,000円
共生型サービス:1サービスにつき10,000円
共生型介護予防サービス:1サービスにつき7,000円

県証紙を貼付

 

 

訪問介護の指定基準

訪問介護は日常生活の困難になった要介護者の自宅へホームヘルパー等が訪れ、入浴、排泄、食事等の介護、掃除、洗濯等、通院時の外出移動サポートをするサービスです。

指定訪問介護事業者は、入浴、排せつ、食事等の介護(身体介護)又は調理、洗濯、掃除等の家事(生活援助)を総合的に提供しなければなりません。

2また、提供しているサービスの内容が、身体介護のうち特定のサービス行為に偏ったり、生活援助のうちの特定のサービス行為に偏ったりしてはなりません。「偏っている」とは、次に該当する場合をいいます。

① 特定のサービス行為のみを専ら行うこと。
② 特定のサービス行為に係るサービス提供時間が月単位等一定期間中のサービス提供時間の大半を占めていること。

指定訪問介護の内容は、身体介護、生活援助、通院等乗降介助などありますが、要介護者等の輸送(通院等乗降介助)を行うには、原則として、道路運送法による事業許可を受けることが必要です。(詳しくは、当事務所へお問い合わせください。)

また、訪問介護サービス等に連続して移送を行う場合は、道路運送法上の許可又は登録を必要とし、これらを受けずに運送を行う訪問介護事業所については、介護報酬の対象とはしないこととされています。

訪問介護の指定基準は主に三つに分かれています

1 人員基準

2 設備基準

3 運営基準

 

共生型訪問介護の指定特例について

指定居宅介護 、重度訪問介護の障害福祉サービスを既に実施している事業者が訪問介護事業の指定を受ける場合には、指定の特例が設けられています。

 

 

1 人員基準

訪問介護の指定を受けるには以下のような人員が必要になります。

管理者 1名 常勤で原則として専従

管理者は訪問介護員でなくても OK

職務に支障がない場合次の職務を兼務することが可能です。

介護職員等、サービス提供責任者の職務

支障がない常識的な範囲内にある複数事業所等の管理者、従業者の職務
(ただし、管理すべき事業所数が過剰であったり、併設の入所施設で入所者に対しサービス提供を行う看護・介護業務などは、支障があると考えられます。)

 

サービス提供責任者 1名以上 常勤かつ専従 (有資格者)

訪問介護員等のうち、次のいずれかに該当する資格者から選任

① 介護福祉士

② 実務者研修修了者

③ 介護職員基礎研修修了者

④ 「介護員養成研修」の1級課程修了者

* 「介護員養成研修」の介護職員初任者研修課程(旧訪問介護員養成研修2級課程)
修了者で 3 年以上の介護等の業務経験者については、平成 31 年 3 日 31 日をもって、サービス提供責任者の任用要件に該当しなくなりました。

その他

管理者がサービス提供責任者を兼務はOK

必要な生活相談員の員数

利用者の数が 40 人又はその端数を増すごとに 1 人以上

ただし、以下の要件をすべて満たす場合は利用者の数が 50 人又はその端数を増すごとに1 人以上とすることができます。

・常勤のサービス提供責任者を 3 人以上配置
・サービス提供責任者の業務に主として従事する者を 1 人以上配置
・サービス提供責任者が行う業務が効率的に行われている場合

*利用者の数については、前 3 月の平均値を用いてください。平均値は、暦月ごとの実利用者の数を合算し 3 で除した数とします。

*指定訪問介護のうち、通院等乗降介助に該当するもののみを利用した者の当該月における利用者の数については、0.1 人として計算してください。

*利用者の数が 40 人を超える事業所については、常勤換算方法によることができますが、その具体的取扱いは、福祉指導課の指定事務担当者へご相談ください。

 

 

訪問介護員等 常勤換算2.5人以上

常勤換算とは

当該事業所の従業者の勤務延時間数を「常勤の従業者が勤務すべき時間数」で除して、常勤従業者の員数に換算することをいいます。(小数点第 2 位以下切り捨て)

訪問介護員等は、次のいずれかに該当する者

① 介護福祉士

② 都道府県知事の行う「介護員の養成に関する研修」の修了者

③ 都道府県知事が指定する者が行う研修で知事の指定を受けた「介護員養成研修」の修了者(介護職員基礎研修課程、介護職員初任者研修、生活援助従事者研修課程、訪問介護に関する 1 級、2 級課程)

その他

訪問介護員等の員数は、常勤換算で 2.5 人以上としていますが、最小限の基準ですので事業の業務量等を考慮し、適切な員数を確保する必要があります。

勤務日及び勤務時間が不定期な訪問介護員等(「登録訪問介護員等」という。)の勤務時間の算定は、当該登録訪問介護員等が確実に稼動できるものとして勤務表に明記(計画)されている時間のみを勤務延時間数に算入する必要があります。

静岡県では看護師等の資格を有する者について「看護師、准看護師、保健師の資格を有する者は、1 級課程の研修修了者とみなし、当分の間、看護師、准看護師、保健
師の各免許証をもって、1 級課程の証明書とみなす」こととしています。

また、 家庭奉仕員講習会や家庭奉仕員採用時研修の修了者である家庭奉仕員についても、1 級課程を修了したものとみなしています。

 

常勤かつ専従とは

常勤とは、勤務時間数が事業所で定められている「常勤従業者の勤務時間(週 32 時間を下回る場合は 32 時間を基本)」に達していることをいいます。

ただし、育児休業等に基づく所定労働時間の短縮措置の対象者は、利用者の処遇に支障がない体制が事業所として整っている場合は、例外的に常勤の従業者が勤務すべき時間を 30 時間として取り扱うことができます。

・ 同一事業者による併設事業所で、同時並行的に行われることが差し支えない職務に従事する場合については、それぞれの職務の勤務時間の合計が「常勤従業者の勤務時間」に達していれば常勤とみなされます。

専従とは、その事業所における勤務時間帯を通じてその職務以外の職務に従事しないことをいい、常勤・非常勤の別は問いません。

 

共生型訪問介護の人員基準の特例

共生型訪問介護の人員基準は、次のとおりです。

①従業者(ホームヘルパー)
共生型訪問介護の利用者の数を含めて当該障害福祉サービス事業所の利用者の数とした場合に、当該障害福祉サービス事業所として必要とされる数以上

②サービス提供責任者
当該障害福祉サービス事業所の利用者及び共生型訪問介護の利用者の合計数が、40 又はその端数を増すごとに1人以上

 

 

2設備基準

事務室、設備・備品

基準

事務室については専用の区画であり利用の申し込みの受付相談等に対応するのに適切な必要な広さを確保する必要があります。

訪問介護に必要な設備及び備品については特にて歯を洗浄するための設備等感染症予防に必要な設備等が必要です

 

その他

事務室設備及び備品等は貸与でも可

 

 

3運営基準

重 要 事 項 の説 明

あらかじめ、利用申込者又はその家族に対し、重要事項説明書を交付して説明を行い、利用申込者の同意を得ること。

 

提 供 拒 否 の禁 止

正当な理由なくサービスの提供を拒まないこと。

 

利用料等

1 指定訪問介護の利用料(介護報酬の 1 割~3 割)
2 法定代理受領サービスに該当しない場合の利用料(介護報酬の 10 割相当)
3 利用者の選定により「通常の事業の実施地域以外」で行う場合の交通費

 

訪問介護計画

1 指定訪問介護の目標、その目標を達成するための具体的なサービスの内容等を記載した訪問介護計画を作成すること(居宅サービス計画の内容に沿って作成)。
2 訪問介護計画の内容について利用者又はその家族に対して説明し、利用者の同意を得ること。
3 訪問介護計画は利用者に交付すること。
4 訪問介護計画に従ったサービスの実施状況及び目標の達成状況の記録を行うこと。
5 居宅サービス計画を作成している指定居宅介護支援事業者から訪問介護計画の提供の求めがあった際には、協力するよう努めること。

 

運営規程

事業所ごとに次に掲げる重要事項に関する規程を定めること。
1 事業の目的及び運営の方針
2 従業者の職種、員数及び職務の内容
3 営業日及び営業時間
4 指定訪問介護の内容及び利用料その他の費用の額
5 通常の事業の実施地域
6 緊急時等における対応方法
7 その他運営に関する重要事項

 

介護等の総合的な 提 供

指定訪問介護の事業の運営に当たっては、入浴、排せつ、食事等の介護又は調理、洗濯、掃除等の家事(以下「介護等」)を常に総合的に提供するものとし、介護等のうち特定の援助に偏することがあってはならない。
勤 務 体 制 適切な指定訪問介護を提供できるよう事業所ごとに従業者の勤務の体制を定めること。

掲 示

事業所の見やすい場所に次に掲げる重要事項を掲示すること。
1 運営規程の概要
2 訪問介護員等の勤務の体制
3 その他利用申込者のサービスの選択に資すると認められる重要事項

苦 情 処 理 体 制

利用者及びその家族からの苦情受付窓口を設置し、苦情を処理するための体制及び手順等を定めること。

事 故 対 応

事故が発生した場合には、市町村、その利用者の家族等に連絡をするとともに、必要な措置を講じること。

記 録 の 整 備

利用者に対する訪問介護の提供に関する記録を整備し、その完結の日から 2年間保存すること。

 

 

 

訪問介護指定申請書添付書類一覧

チェックリスト

▢ 申請書

▢ 付表

▢ 登記事項全部証明書(自治体の場合は条例公布に係る公報の写し)

▢ 事業所の平面図

・各区分の用途・面積を明示すること
・事業所の外観・内部の様子がわかる写真が必要

▢ 事業所のサービス提供責任者の従事証明書

サービス提供責任者が2級ヘルパーの場合のみ必要です。
※3年以上の経験を有することを経営者又は管理者が証明します。

▢ 運営規程

下記内容が具体的に記載されていることが必要です。

①事業の目的及び運営の方針
②従業者の職種、員数及び職務の内容
③営業日及び営業時間
④指定訪問介護の内容
⑤利用料その他の費用の額
⑥通常の事業の実施地域(原則として市町単位)
⑦緊急時等における対応方法
⑧その他運営に関する重要事項

▢ 利用契約書

▢ 重要事項説明書

▢ 利用者からの苦情を処理するために講ずる措置の概要

①利用者からの相談又は苦情等に対応する常設の窓口(連絡先)及び担当者
②円滑かつ迅速に苦情処理を行うための処理体制及び手順
③その他参考事項

苦情内容の記録用紙を添付します。

▢ 申請に係る事業に係る従業者の勤務の体制及び勤務形態

記載事項は下記の通り

①管理者及び従業者全員の毎日の勤務時間(4週間分)を記載する。
★新規申請の場合→事業開始予定日から4週間分
★更新申請の場合→申請書記入日の前月分”
②職種別に区分して記載
③従業者の勤務時間、始業時間及び終業時間
④従業者の常勤・非常勤の別
⑤従業者の専従・兼務の別

▢ 従業者の雇用契約書の写し等

雇用契約書等で、勤務場所、勤務時間、職務内容等が実態と異なる場合、参考様式「雇用関係にあることを証する『事業者の証明書』」を合わせて添付。

▢ 従業者の資格証の写し

▢ 損害賠償保険証書の写し

 

直近のもの

▢ 介護給付費算定に係る体制等に関する届出書

▢ 介護給付費算定に係る体制等状況表

▢ その他必要な添付資料

▢ 欠格要件に該当しないことを誓約する書面

▢ 組織体制図

事業所内の組織体制がわかるようにすること

▢ 個人情報使用についての同意書

▢ 人員基準チェックリスト

更新のみ

▢ 手数料 ※静岡県収入証紙

証紙貼付用紙へ静岡県収入証紙を貼付
【居宅サービス】     【共生型サービス】
・新規・・・20,000円     ・新規・・・10,000円
・更新・・・10,000円 ・更新・・・ 6,000円

▢ その他

新規不要

▢ 社会保険及び労働保険の加入手続き

加入済み ・ 手続き中 ・ 今後手続き

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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